高校野球ブログ~KNOCKOUTMARCH!~

高校野球に関する戯言を綴ります。

「監督は語る」より

毎日新聞で連載されていた「80thセンバツ高校野球論・監督は語る」は面白かった。

今年のセンバツ出場校の監督に高校野球論を語ってもらうという連載企画で、囲み記事程度のコンテンツの割には各監督のキャラクターが随所に味わえて楽しめました。

一番面白かったのは、第7回の馬淵監督。
80thセンバツ高校野球論・監督は語る:/7 勝負とは

いつまでも話を蒸し返すこと自体が馬鹿馬鹿しいのですが、あの5敬遠の話題が上る度に何が悪いと反発心を抱く側の人間なので、このように当人から作戦を正当化してもらえると溜飲の下がる思いです。

彼と勝負するならインコースしかない。でも、詰まってもホームランの確率があるのだから、それだけ松井君が偉大だったということですよ。勝つ確率と負ける確率を考えて、勝っただけ。力のない者が勝つにはどうすればいいのか。その意味で、星稜戦は高校野球の見本じゃないのかなあ。野球は確率だと思っている。

まさに正論。
力のない者が力の上の者に万策を尽くして勝負に勝った。これは賞賛すべきことだと思う。
高校野球は教育の一環なのだから、ランナーがいない時くらいは勝負して欲しかったと当時の牧野高野連会長までが異例の発言をしたものだったが、別にルールに則ってプレイしている以上何ら批判される点は無かった。
誤解を恐れずに言えば「松井がホームラン打つところが見たい」という社会の声を集約しただけの発言であったわけだし。

確率を追うことと、確率を度外視すること。監督の手腕が表れるのは、そこ。例えばあの試合の常総学院は、確率を無視している。本来なら左投手を出す場面なのだから。でも、それが監督という仕事の魅力でもある。

なかなか深いですね。
あの試合、左投手を出すケースを度外視して右下手投げの飯島を続投し敗れた常総学院
しかしそれは翌夏大輪の華を咲かせるため、名将木内監督があえて飯島の人間力を高めるために仕掛けた試練だったとする見方は考え過ぎでしょうか。

連載全記事は毎日.jpにもUPされてますので、参考までに。

80thセンバツ高校野球論・監督は語る アーカイブ